Off Stage Style Archives オフステアーカイブ

KUNITO FAN!では渡辺邦斗氏の公式サイトで2022年末まで更新・公開されていた『Off Stage Style』を株式会社アオイコーポレーション様より許諾をいただいた上で公開しています。

『オフステアーカイブ』の文章・写真の著作権は株式会社アオイコーポレーション様および渡辺邦斗氏に帰属いたします。スクリーンショットの掲載を含む一切の無断転載をお断りします。

こんにちは。
本日はシトシトと冷たい雨ですが、いかがお過ごしでしょうか。

さて今回のオフステは、
最近勉強しているモーショングラフィックスについてのお話です。

モーショングラフィックスとは、文字や絵などが動く映像のことを言います。
例えば、映像上にパソコンでタイピングしている様に文字が出てきたり、
かなり古いですが、「ウルトラQ」のオープニングの渦巻がだんだんと文字に変わっていく映像なんかもそうです。

なぜこれを勉強しているのかというと、
映画やドラマを見ていると、「どうやって作ってるの?」と不思議に思うシーンが増え、
その仕組みを知りたくなったことと、
自分が関わる作品でもこれから益々CGが増えていくと思うので、
デジタル映像のことをもっと知っておく必要があると思ったからです。

そんなことから、モーショングラフィックスを作成するソフトを使って、
「コンニチハ」を手書きの順番で出現させる基礎の映像を作ってみたのですが、
かなり細かい作業に悲鳴を上げました(笑)。
※使っているソフトは「After Effects(アフター エフェクツ)」、CG映像制作に用いられる代表的なソフトです。

一筆ずつ書いていくだけの簡単な作業のように思いますが、
見た目からは想像できない複雑な構成と作業が必要なのです。

できるだけ簡単に説明をしますが、
まずは、一文字ずつレイヤー(階層)を作ります。
※レイヤーとは、1枚目の紙に「コ」、2枚目の紙に「ン」のように、
それぞれの文字を書いた紙を重ねて表示させることです。

(レイヤーのイメージ図)

次に、文字が出現するタイミングを決めます。
1文字目の「コ」の場合、画数は2画なので、
コマを進めながら1画ずつ出現させていきます。
※コマは、漫画の「コマ」と同じです。

この工程を各文字のレイヤー上で行うことで、
ようやく「コ」から順番に文字が出現するのです!
(パラパラ漫画をイメージすると分かりやすいかもしれません。)

「コンニチハ」を手書き風に出現させるだけなのに、
映像として完成するまでに1時間くらいかかりました(汗)。
(作業に慣れている方なら5〜10分で作れると思います。)

この「コンニチハ」の作業工程は基礎中の基礎ですが、
3D映像やデジタル合成(「スターウォーズ」のライトセーバーの光など)といった、
もっともっと複雑なジャンルはいったいどのくらい時間がかかり、どんな作業が行われているのか気になります(笑)。
もう少し深くまで理解できるように勉強を続けてみます。

マニアックで難しい話ですが、
モーショングラフィックスはCMやドラマのタイトル映像や、
最近では、劇中でスマホのメッセージがLINE風に吹き出す(ポップ)など、
いろんなところで出てくるのでもし見かけたら、
これオフステで読んだ!と思い出していただければ嬉しいです!

それでは

邦斗